表を共有で開こうとすると「レコード共有情報が作れません.共有管理情報フォルダの不一致または異なるバージョンの桐の共存の可能性があります」のエラーメッセージが出ます。
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「桐のデータを共有するための手順を教えてください。(Windowsのピアツーピアネットワーク機能を利用)」で説明した設定をもとに、このエラーの意味を説明します。
- サーバーマシン(サーバー名:KIRI)で「C:\Users\kiri\Documents\Kiri10\Data」にある「JUSHO.TBX」を先に共有で開き、その後クライアントマシン(クライアント名:KIRI-USER)から同じファイルを共有で開こうとしたときに、「KD1555:レコード共有情報がつくれません」のエラーが表示されたとします。
- この時表示されるエラーダイアログには2つの「KIRI10.FSC(共有管理情報ファイル)」が表示されています。この「KIRI10.FSC」の「保存場所」がポイントです。
現在の環境:KIRI-USER ERR=xxxx
\\KIRI\Data\KIRI10.FSC
作成者の環境:KIRI
KIRI C:\Users\kiri\Documents\Kiri10\Data\share\KIRI10.FSC
Z:\JUSHO.TBX |
- まず「作成者の環境」のKIRI10.FSCを確認してください。
共有管理情報ファイルは C:\Users\kiri\Documents\Kiri10\Data\share に作られていることが分かります。
現在の環境:KIRI-USER ERR=xxxx
\\KIRI\Data\KIRI10.FSC
作成者の環境:KIRI
KIRI C:\Users\kiri\Documents\Kiri10\Data\share\KIRI10.FSC
Z:\JUSHO.TBX |
- つぎに「現在の環境」のKIRI10.FSCを確認してください。
クライアントマシンの桐が作成したKIRI10.FSCの場所が \\KIRI\Data\ であることが分かります。
現在の環境:KIRI-USER ERR=xxxx
\\KIRI\Data\KIRI10.FSC
作成者の環境:KIRI
KIRI C:\Users\kiri\Documents\Kiri10\Data\share\KIRI10.FSC
Z:\JUSHO.TBX |
- 「\\KIRI\DATA\」の「KIRI」はサーバー名、「DATA」は共有名を意味しています。
(「DATA」はサーバーマシン(KIRI)のフォルダーを共有フォルダとして公開したときに付けた名称です)
このことから、クライアントマシンの桐は、
サーバーマシンにある「C:\Users\kiri\Documents\Kiri10\Data」フォルダーを
「共有管理情報フォルダー」に設定している
と読み取ることができます。
つまり共有管理情報フォルダーの指定は、
サーバーマシン側 |
C:\Users\kiri\Documents\Kiri10\Data\share |
クライアントマシン側 |
C:\Users\kiri\Documents\Kiri10\Data |
となっており、エラーメッセージどおり共有管理情報フォルダーは一致していません。
今回のエラーは、クライアントマシンで桐の環境設定の「共有管理情報ファイルの場所」を設定する際に、「Z:\share」ではなく誤って「Z:\」を指定したことが原因であることがこれで分かります。
以上のように、「現在の環境」と「作成者の環境」の内容を比べることで、どの設定が間違っているかを解析する手がかりを得ることができます。
ノート
- 「共有管理情報ファイルの場所」の設定が正しくてもエラーになる場合は、「コンピューター名」を確認してみてください。
コンピューター名が重複していてもこのエラーとなる場合があります。
現在の環境:KIRI ERR=xxxx
\\KIRI\Data\KIRI10.FSC
作成者の環境:KIRI
\\KIRI\Data\KIRI10.FSC
Z:\JUSHO.TBX |
※「現在の環境」と「作成者の環境」が両方とも「KIRI」になっている。
つまり、コンピューター名が重複している。
このような場合には桐を終了したタイミングで、「KD1572:ログインファイルが壊れています」のエラーが表示されることがあります。
コンピューター名の重複を回避していただければ、このエラーは出なくなります。
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